パワフル母ちゃんだけが生き残ってるんじゃないよ

ここで書いていいことかは悩んでいます。

が、現実問題それは起こっていることであり…。

しかも、大きく言ってしまえば日本全体の問題でもあるわけで。まあ、やんわりと書いてみます。

ちなみに私はしばしば「同居人」といった言葉を使いますが、それは身バレを防ぐためでもあります。

一人暮らしではないことは事実です。

ただ一緒に暮らしているのが旦那なのか彼氏なのか、母親や祖母なのか、もしくは友人やシェアメイトなのか、それは明かしません。

 

~同居人の骨折からそれは始まった~

ある日、同居人が持病で倒れて骨折しました。

骨折とは言っても自宅で安静でOKのようです。

病院が危険と言われる、このご時勢ということもありますしね。

 

しかし、それからが悲劇の始まりというべきか。

骨折をきっかけに持病も悪化しているように感じます。

病院に行くのもしんどそうですし、そもそも前回も予定変更してもらっているので何度も診てもらうわけにもいかない。

 

それから同居人は何度も転びます。

転んでさらに骨が悪くなったら動けない。

そして下手をして頭を打ちでもしたら…。

そういった理由から、常に同居人を見守る生活が始まりました

 

幸か不幸か、私は家でライターの仕事ができます。

だから仕事をしながら同居人を見守ることができる。

夜行性の生活ももともと苦ではありません。

 

だけど外に仕事に行っている生活だったとしたら?

月~金まで家を10時間あける仕事だったら?

とっくにどこかに入院させるか、もしくは民間のサービスを使うなどして経済的にひいひい言っていたかもしれません。

 

~常に交感神経優位のピリピリ生活~

私も何度か入院経験がありますが、やはり家での生活は楽です。

ここぞとばかりに(?)ワガママを言ったり、テレビを見たり音楽を聴いたり好きに過ごせます。

 

もし同居人が入院した場合、ほとんどと言っていいほど転倒が起こらないことは救いです。

だけど骨がくっつくまで寝ているだけ。

見舞いにも行けず、ただただ暇な入院生活となるでしょう。

喋る相手がおらず、見知らぬ人と生活を共にするというのは想像以上にストレスが溜まるものです。

元気な人間だったらいいのですが、病気が悪化している状況ですしね…。

 

そういうこともあって入院はしない方向になったのですが、本人にとってはそれが良くてもこちらは正直に言って大変。

特に夜間よく転ぶため、ただトイレに行くだけでも支えが必要です。

いっそオムツでもしてくれなんて思います(笑)

 

最近の私は、睡眠薬を飲んでいるにも関わらず寝不足です。

同居人が歩いて動くたび、常に神経がそちらに行っているからでしょう。

完全に眠ってしまえば数時間は起きることはないのですが、目が覚めたら「同居人は無事かな」とたぶんピリピリしています。

薬を飲まなければ眠れない、しかし薬を飲んで寝ると物音に気づけない。

いくら葛藤したって人間寝なきゃ生きられないし、寝ている間に倒れたならもう仕方ないと割り切るしかないんですが。

 

ちなみに私の部屋は猫部屋で、特に深夜は「ママがいないよー」と鳴いて寂しがるのです。

今も部屋でこの文章を書いています。

 

実はそんな猫も病人(病猫と書いてびょうびょう?)です。

 

猫も同居人も、どちらも大切だし優劣はつけられない。

結果的にどちらの看病も中途半端になっている気がして苦しいものです。

 

~時代に逆行?日本って国は…~

こんなグチみたいなことを書きたくないのですが。

30代の私はあと何年かしたら『介護保険料』なるものを支払わなければいけなくなります。

でも介護サービスを使うためには審査が必要で、しかもサービス利用の一部は本人負担。

 

相互扶助の精神はどこへいったのか、生活保護でもなんでも「基本的には家族で助け合ってくださいね」と時代に逆行した形です。

小学生が『認知症サポーター』など勉強しているようですが、この国で介助が必要なのは認知症の方だけではありません。

 

そんな私も、外では「手助けが必要かな」と思っても、なかなか声をかけることは難しいもの。

「私に助けなど必要ない!」と逆上する方もいるでしょう。

 

ちなみに同居人に対しての接し方は、動きがゆっくりでも出来ることは自分でやらせる方針です。

(子育てと同じ…苦笑)

できないこと、体調が辛くて出来ない時は手伝いをします。

 

その点では、プライドが邪魔をしなくて良かった…とホッとしています。

しかし、このような姿を見せるのは家の中だけであり、赤の他人には弱いところはさらけ出さないでしょう。

家の中でも見守りが必要な状態なのに、一人で外出なんてもっての外。

もしそのうち一人で外に出られるようになった時に、同居人は周囲の人に助けを求められるでしょうか。

意識を失わないうちに病名やかかりつけ病院を言えるようになっておいて欲しいものです。

 

~融通の利く仕事、風俗嬢~

私は家でわずかばかりのお金を稼ぎながら慎ましく生きています。

フリーランスの特権を生かし、好きな時に寝て好きな時に起き、締め切り前に仕事を終わらせればオールオッケー。

 

しかし同居人の見守りというミッションが発生したため、自分がいつ寝ていつ起きるかが非常に重要になりました。

何もなければそれでいい。

だけどふとした時にまた転んでしまっては…。

 

まだ、何時に寝て何時に起き、何時に仮眠を取るかのペースが定まっていません!!

同居人の調子によりけりです。

 

特に深夜、同居人が寝ている状態から起きてトイレに行く時は、常にヒヤヒヤしています。

万が一のために体を支える準備もしています。

でもこれ、ある意味フリーランス特権。

 

これは風俗嬢さんにも言えることですよね。

一般のお仕事より短い時間で同じくらいの収入を得ることは可能です。

仕事をしている間、ヘルパーさんだったりベビーシッター、託児所などを利用している方も多いでしょう。

パート主婦さんだと給料がすべて託児所代に消えていき、何のために働いているのか…と考えてしまう方も多いと聞きます。

産休を終えても子育てはなぜかママの仕事とされ、保育園で子供が熱を出したら当然のようにママの職場に連絡が来るのはなぜなのでしょうか。

 

~この世は男性が主役?女性が主役?~

昼間の仕事だとよく『介護離職』なんて言葉も聞きます。

 

仕方ないとは言いたくありませんが、家族の世話をしなければいけないシングルマザーなどの女性には、風俗や水商売の仕事は打ってつけなのでしょう。

本来は行政や社会全体で考えていく問題であって、女性が一人で抱え込まなければいけない問題ではないはずです。

しかしいきなり大きく世の中が変わるわけもなく、テレビなどでは未だに『会社員の夫と専業主婦(もしくは控除内で働くパート勤めの妻)、そして2人の子供』がロールモデルになっています。

 

同性カップルに養子かもしれないし、子供を持たないことを選択している夫婦だっている。

そもそも結婚なんてせず、ずっと独身のまま生涯を終える人だっている。

そして私は猫と同居人と自分の病気を抱えて生活しています。

 

自分の人生は、常に自分が主役です。

だから私は、風俗ができなくなっても自己実現のためにライターになりました。

でも正直に言うとライターの仕事では今は食べていくのも難しく、しかも同居人のことがあってから「いつが締め切りだ!?」と追われていると精神的に参ってしまいそうです。

それもあって若干仕事をセーブしているのも現実で、悲しい気持ちにもなります。

 

同居人のことも猫のことも心配で大切にしたいのに、自分のやりたいこと、しかも大した収入にならないことばかりやっているのなら、また週に数時間でも風俗で働いた方がいいのでは…とも思います。

だけどこのサイト、姫ぽっとをはじめ、私に仕事を依頼してくださる方がいるんですよね。

本当にありがたいことです。

 

~風俗嬢の孤立、介護者の孤立は防げる?~

今回のブログはごく個人的なことではありますが、過去に仲良くなったシングルマザーたちの気持ちが少しわかったような気がします。

もしかしたら、聞いていないだけで私と同じように介護に明け暮れている方もいたのかもしれません。

 

同居人にもまだまだプライドがあり、周囲の人に「介護を受けています」などと言えないと思います。

そしてここを読んでいる方も「風俗嬢です」と大っぴらに言うことはなかなかできないでしょう。

同列に語るのは違う気がしますが、周囲の協力を得ながら生活し、仕方なく風俗という仕事を選ぶ人がいなくなるよう願っています。

この記事を書いた人

野田 珠輝

野田 珠輝

専業風俗嬢としてソープをメインにオナクラからSMまで経験。
キャストが安心して働ける環境作りが目標。
風俗でしか働けなかったライター。