最近では「国民病」とも言われるほど、誰しもがなりうる不眠症。
5人に1人は自分の睡眠に満足しておらず、なにかしらの睡眠障害を抱えていると言われています。
◆「眠れない」=「不眠症」ではない!?
睡眠障害には、4つの種類があります。
①寝つきが悪く、寝つくまでに30分以上かかる「入眠障害」
②眠りが浅く、途中で何度も目が覚める「中途覚醒」
③朝早くに目が覚めてしまい、その後なかなか眠りにつけない「早朝覚醒」
④睡眠時間は十分にあっても、熟睡感が得られない「熟眠障害」
このような睡眠障害が続くことにより、日中に倦怠感を感じたり、意欲や集中力の低下、めまいや食欲低下などの精神的・身体的な不調が現れ、日常生活に支障が生じる場合、「不眠症」と診断されます。
とは言っても、睡眠時間を確保すればいいというものではありません。睡眠時間は個人差があり、短時間の睡眠でも満足している人や、長時間寝ても物足りない人など様々です。むしろ、「日中に身体の不調を感じる」かどうかがポイントになります。
◆睡眠障害の原因となりやすいものとは?
睡眠障害の原因となりやすいものとしては、生活リズムの乱れや寝る環境、ストレスやこころの病気、飲酒、タバコやカフェインなどの刺激物などがあげられます。
「明日の朝ちゃんと起きられるか不安」「睡眠不足でまたミスをしたらどうしよう」など、睡眠障害により眠れない状態が続くと、「眠れないこと」に対する不安感や恐怖を感じるようになり、ますます不眠が悪化してしまうという悪循環に陥ってしまうことも・・・。
どうしても寝つけないときには、無理して寝床に入る必要はありません。部屋を少しずつ暗くし、アロマなどでリラックスできる環境を整えると眠りにつきやすくなります。スマホなどの明るい光は逆効果となりますので、できるだけ避けましょう。
また、睡眠薬に頼るのも方法のひとつです。睡眠薬は、適切に使用すれば安全なお薬です。良い睡眠がとれ、身体の不調を回復する手助けをしてくれます。ただし、不適切な使用をしたり、長期にわたって使い続けると、身体の不調が生じることもありますので、ご注意くださいね。
◆「質の良い睡眠」をとるために・・・
朝起きたら、カーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜に良質な睡眠をとるための「睡眠ホルモン」が多く作られるようになり、不眠の悩みから解放されやすくなります。
そのほか、
・起きる時間をできるだけ一定に保つ
・睡眠時間にこだわらない
・適度な運動をする
・ストレス解消法を見つける
・快適な寝る環境を作る
などもおすすめです。
睡眠は、私たちにとってなくてはならないものであり、生きていく上で日々の活力を生み出してくれます。好きなことを楽しむために、質の良い睡眠をとることから始めてみませんか?