あなたは痩せたいと思ったことがあるだろうか?
ダイエットやボディーメイクに興味を持ったことはあるだろうか?
すっきりとしたフェイスライン
華奢な肩と首筋
細くしなやかな二の腕
美しく浮かぶ肩甲骨
ひき締まったウエスト
控えめに透ける腹筋のライン
プルンと上がった丸いお尻
閉じても隙間のある太腿
そいういったものが欲しいと思ったことがあるだろうか?
多くの女性の中には理想の体型、スタイルというものがあると思う。
もちろん私にもある。
全体的にもう少し痩せて、適度に筋肉をつけて、メリハリのあるボディーラインになりたい。
まさに上に書いたようなスタイルだ。
顔面のパーツは今すぐ自分でどうこうできるものではないかもしれないが、肉体ぐらい自分でメンテナンスとカスタムをしたいものである。
私を含め多くの人は、どうすれば理想の体型を手に入れることができるのかを知っている。
朝に起きて夜に寝て、できるだけストレスを溜めず、食事は三食バランス良く、血糖値が上がりにくいものからよく噛んで腹八分目に、小腹が空いた時やどうしても口寂しくなったらカロリーやGI値が低めのものを。水分は小まめに摂って、身体は冷やさないように、シャワーで済まさず湯船に浸かって、その日のむくみはその日のうちにマッサージで流し、ストレッチと筋トレをライフスタイルに取り入れる。
それらを数週間から数ヶ月続けることで、自分の手に入れたいスタイルに近付けることを私たちは知っている。
継続することでさらに磨かれてゆくことも、頭ではわかっている。
それなのになぜ私たちは今もまだ理想のスタイルになっていないのか?
なぜ今日も風呂場で脇腹の肉を掴んでは「いっそ切り捨ててやりたいぜ!」と忌々しい気持ちになっているのか?
今回はその理由を考えてみようと思う。
※ここからは食事や筋トレなどで理想の体型やスタイルへ近付こうとする行為を便宜上ダイエットと呼ぶこととする。
(ダイエットの本来の意味とは違うので、興味があったら調べてみてね)
【理由①優先度が低い】
上でも書いたけど、ダイエットの方法なんてわかってんだよね。
寝る2時間前に食べるのは良くないっぽい、とか、むくみを放置すると脂肪になるらしい、とか、なんとなく知ってるし。
消費カロリーより摂取カロリーが多かったら太るなんて、当たり前田のクラッカーだし。
今どきスマホでダイエットについて検索すれば、有益な情報が湯水のように溢れ出でくるわけですよ。
どうすれば良いのかは知っている。でも、できない。
なぜだ。
腹八分目にしたいのに、満腹まで食べてしまう。
寝る前に筋トレするつもりだったのに、だらだらスマホ見て寝落ちしちゃう。
あるあるですよね。
私は完全にあるあるです。
あるあるな私の経験上、そんなことが続くと自己嫌悪に陥ったりもするわけですよ。
でもよくよく考えると、満腹まで食べることで、スマホ見ながら寝落ちすることで、自分が手に入れてるものもあるんですよね。
それは、その瞬間の満足。
今すぐ手に入る、インスタントで簡易的な満足感。
継続して得る理想のボディーよりも、簡易的な満足を優先したってことなんです。
理想のボディーを手に入れたときの満足感がそれを上回るとこは、なんとなくわかってんだよね。
でもさ、その大きな満足感がいつ手に入るのかって、分かんないじゃん?
いつ手に入るか分からん大きな満足感よりも、今すぐ手に入る簡易的な満足感で自分を満たしてあげたくなる瞬間があるのはおかしくないし、そんな日がたまにあったっていいわよねって私は思うのよ。
でも簡易的な満足ばかりを優先し始めたら、ちょっと気をつけた方がいいかも。
だってさ、上にもちょっと書いたけどさ
このときの簡易的な満足感って、大抵あとから罪悪感がついてくるからさ。
罪悪感が積み重なって大きくなってくると、その罪悪感を見ないように簡易的な満足をもっと求めてしまう。そのせいでさらに罪悪感が膨んでしまい、ますます今すぐ手に入る満足感で安心したくなる。
そんな悪循環のなかでグルグルしてる内に、自暴自棄気味なドカ食いをしてしまったり……なんてことにもなりかねないから。
自分が簡易的な満足感を優先し始めたって感じたら、改めて自分が手に入れたいものはなんなのかに立ち返った方がいいかもね。
その上で、今は簡易的な満足感が欲しい!ってなるならそれでOK。
腹決めできていれば、罪悪感は湧いてこない。一日中ベッドの上でゴロゴロしたり、缶チューハイ飲みながらピザとポテトとアマプラ映画でも楽しんだらいいと思う。
簡易的な満足感を得ることは、なんも悪くない。
むしろ上手く使ってあげたらいい。
危ないのは、なんも納得してないまま惰性で簡易的な満足感を選び続けてしまうこと。
何かを我慢したり自分を律して行動するって、楽しいばっかりじゃないし、ストレスを感じることもある。
ストレスを感じる日があること、簡易的な満足感を得たくなる日もあるってことまで予測して計算に入れて、そうなったときの対策も考えながら、自分のペースでダイエットできたらいいよね。
【理由②正しく評価できていない】
人は何かを目指したとき、つい減点方式で評価しがちになる。
できていない事ばかりに目が行きがちになるってことや。
「筋トレもストレッチもしてるのに、全然くびれができない!!」
「食事は腹八分目でおやつも我慢してるのに、体重が減らない!!」
「ダイエット頑張ってんのに全然結果出てないじゃーん!!!!!」
まあそう言いたくもなるわな。めっちゃ分かる。
でも本当に結果は出ていないのだろうか?
くびれはまだそれほど目立っていないものの、皮下脂肪の下でくびれを作るための筋肉が育ってきているかもしれない。
美しくくびれるための柔軟性が上がっているかもしれない。
確かに体重は減ってないかもしれないけど、少なくとも増えてない。
それに体脂肪は減っているかもしれない。意識的に水分取ってるから、その分数字に現れにくいのかもしれない。
あとさ、これまでずっと満腹まで食べてきた人が腹八分目を習慣にするには、まあまあ時間がかかるんだよね。それなのに腹八分目で食べることに成功している時点ですごい。
すでにあなたは理想のボディーへ向かう道に足を踏み入れた、最高にエキサイティングなダイエッターなんやでyeah———!!!!!!
こんなふうにできている部分を見つけてあげる、加点方式で自分を評価できるようになることも、ダイエットを続けるコツなのではないだろうか。
ダイエットは長期戦だ。
昨日腹筋したから今日シックスパックになっているわけではない。
きっとそんなことみんなわかっている。
でもなぜか自分には評価がキツくなる。激辛だ。
ストイックな人は自分がストイックなことにあまり自覚がない。
自己評価が厳しい人も同じくだ。
あなたはどうだろうか?
時々客観的に自分を見てあげて欲しい。
ところであなたは今、どういう状態なのだろうか?
⑴太っていると感じるので、とりあえず痩せたい。
⑵いま普通体型で、もっとメリハリをつけたい。
⑶割といい感じの体型だが、さらにブラッシュアップしたい。
この記事を読んでいる多くの人は、⑴か⑵と答えると思っている。
でも私は、その回答を疑っている。
今の自分の体型に満足しない気持ちは分かる。こんな記事を読む人は、「よりもっと」を目指したい、向上心の高い人が多い気がしているから。
そしてそんな彼彼女らの自己評価は、とんでもなく低くなりがちだとも感じている。
何が言いたいかというと、もしかしたらあなたはそれほどダイエットが必要ではないかもしれないのだ。
ちょっと極端かもしれないけど、私が拒食症だったときのエピソードを記しておく。お役に立つと嬉しい。
高校入学当時の私の身長は158cmで、体重は52kgだった。
158cmの適正体重は BMIで54.9kg。52kgの私は普通体重の範囲内で、むしろちょっとマイナス寄りだ。
でも、私は自分が太っていると思っていた。
上に書いた⑵ではない、完全に⑴だと信じて疑わなかった。
私はダイエットを始めた。食事制限と毎晩のウォーキングで44kgまで落ちた頃、生理が止まった。
でもまだ自分から見た自分は太っていた。まだ⑴だ。
最終的に30kg台まで落ち、このままでは強制入院になるというところで私の拒食症は終わった。
そのころでやっと⑵に移行してもいいかな?ぐらいの気持ちだった。
ちなみにその後はテンプレ通り過食症に苦しむことになったのだが、この話はまた別の機会に書こうと思う。
【理由③成功しないことに成功している】
もしかしたらあなたは、ダイエットが成功しないことを願っているのかもしれない。
つまり、ダイエットが成功しないことに成功し続けているのかもしれない。
意味わかんないですよね、説明します。
痩せたいですよね。
メリハリボディー欲しいですよね。
細い首と肩、ふわふわで丸い胸、締まったウエストのライン、お尻が上がることで長くなった脚。
ただ華奢なだけでなく、柔らかな曲線をえがいた女性らしく美しいカラダ。
誰もが憧れる、もしそんなカラダを手に入れることができたなら、私の人生はどう変わるんだろう。
きっと、指名が増える。
きっと、他人から馬鹿にされることもなくなる。
きっと、大切に扱ってもらえる、優しくしてもらえる。
きっと、ヒトの目も気にならないようになる。
きっと、堂々と振る舞えるようになる。
きっと、みんな私のことを好きになってくれる。
きっと、いろんなことが上手くいく。
そしたら、きっと、もっと自分を好きになれるはずなんだ。
そんなふうに、これまでの辛かったことや悲しんできたこと、難しいと感じてきたことの全てが、もしくは大半が、痩せた途端に解決するとでも思ってはいないだろうか?
ダイエットに成功をして人生が変わった、世間にはそんな言葉が溢れている。
自分も痩せさえすれば全部上手くいくかもしれない。
そんな期待をしていないだろうか?
太っているせいで上手くいかない。そう自分に納得させていたことがどれだけあるだろう。
指名が増えないことも、他人から馬鹿にされることも、大切に扱ってもらえないことも、ヒトの目が気になることも、堂々と振る舞えないことも、好きになってもらえないことも、自分を好きになれないことも、全て太っていることを言い訳にしてきたとしたら?
もし痩せてしまったら、もしそれでも物事が上手くいかなかったとしたら、もう、なんのせいにしたらいいのかが、分からないじゃないか。
もう太っていることを言い訳にできない。
上手くいかないこと全てが、自分の責任になる。
それの状況に自分は耐えられるだろうか?
本当の意味での自己責任で、生きる勇気はあるだろうか?
表面上は痩せたいと思い続けていても、それが本心だと思っていたとしても、実は根っこの部分で痩せることを怖がっていることもある。
自己責任で生きる決意がまだ固まってない時だ。
痩せたいはずなのにダイエットが上手くいかない、続かない。
少し痩せ始めた頃にストレスで爆食いして、リバウンドするパターンを繰り返している。
もしそういうようなことが起こっているのなら、痩せた後の人生に不安を感じていないか、自分の声に耳を傾ける時間を取ってあげたほうがいいかもしれない。
【まとめ】
最後はちょっと怖がらせるような雰囲気を出してしまってすみません。
でも理由①も②も③も、全部私自身が体験してきたことで、今も度々向き合うものたちです。
ダイエットはするものじゃなくて、ライフスタイルに取り入れるものだと思っています。
昔は短期間でガッと痩せて、その体型が勝手に一生続いたらいいなーとか思っていましたが(今でも時々思いますが)、そういうもんじゃないです。
過剰に太らないライフスタイルと、冷えにくい身体づくりで、この先一生続く自分の体のメンテナンスのひとつ。
健康に長生きするためのものであって欲しいです。
またボディーメイクという点では、自力だけでは難しいこともあります。
たとえば骨の歪みから余計なところに脂肪がつきやすくなっているとか、歯並び(歯列不正)のせいで輪郭がスッキリしにくいとか、正しい姿勢が分からなくなっているとか。
そういう時は、プロの手を借りることも検討してください。
ずっと悩んでいたことをプロに相談してみたら、意外とあっけなく解決してしまうこともあります。
ダイエット関連ではまだまだ伝えたいことはあるものの、なんだか長くなってしまいました。
ダイエットしてもしなくても、成功しててもまだしてなくても、お互い機嫌よく生きていけるといいよねって事で、ふわっと締めておきます。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
では、また。