元・補正下着ガチ勢から、愛を込めて。

補正下着に出会ったのは20代前半の頃、小学中学と同じで、成人してからもよく遊んでいた友人からの紹介だった。

 

初めて着けた時の衝撃を覚えている。胸もお尻も、自分が思っていたよりもずっと位置が上だった。

背中に流れていた肉をあるべき場所に戻したら、バストサイズがアップした。太腿に落ちていた肉はお尻を丸くさせ、曖昧だったお尻と脚の境目がくっきりと出た。

 

何よりも、今まで重力で下に引っ張られていた贅肉たちが自分の身体にしっかりくっついて固定されたことで、身体が浮きそうに軽く感じた。

比喩的な表現だが、本当にそう感じて、あの感動は今も忘れられない。

 

その後もいくつかの補正下着ブランドと出会ったが、結局最初のブランドに戻った。

 

あれから10年以上が経つ。

完全に私の主観になるが、割と補正下着ガチ勢だった者として、補正下着とボディメイクについて書く。

少しでもお役に立てると嬉しい。

 

 

 

【メリット、デメリット】

 

《メリット》

・正しいサイズを正しく着ければ、体型の変化がめっちゃ早い。これには驚いた。特に着け始め、補正下着の開始初期には顕著だ。

・むくみにくく、翌日に疲れが残りにくい。ほぼ全身の脂肪が重力に逆らっている状態なせいか、夕方になっても下半身のむくみを感じにくかった。

・姿勢が綺麗になる。正しい姿勢が分からない人は、正しい姿勢を身体に覚えさせることができる。

・全身の脂肪が資産になる。たとえばウエストの脂肪が気になる時「ウエストの脂肪を燃焼させよう!」となりがちだが、ウエストの肉はバストに移動させることができる。

・重力や筋力に負けず、脂肪を理想の位置に留めてくれる。特にバストやヒップなどの脂肪を上位置で留めてくれるのはありがたい。これは筋トレやマッサージだけでは難しい。

 

《デメリット》

・着る服を選ぶ場合がある。市販のランジェリーよりも布面積が広いので、襟が広めの服では下着が見えてしまうかもしれない。

・収納に気を使う。私の使っていた補正下着は立体裁断で、ワイヤーやカップの形が崩れないようにとても気を使っていた。旅行や出張でスーツケースに入れなければいけない時は大変だった。

・手洗いが面倒。洗濯機には入れず、毎晩手洗い。こちらも旅行や出張時には大変。

・お値段が高い。サイズの変化や劣化等で度々買い換えるが、世間一般の主婦(?)が購入し続けられる価格なのかは正直疑問だ。

 

《超主観デメリット》

・位置ズレが気になる。神経質で完璧主義気味な性格だったせいか、基本的にあまりズレない補正下着だからこそほんの少しのズレが気になった。下着の位置を直したいがために、トイレがない場所(山や長時間の車内)に行くことが億劫に。

・トイレに時間がかかる。これも上と同じだが、とにかく常に正しい位置につけていたかった。トイレに行く度に丁寧に位置直しをしていたので、トイレに5分ぐらいかかっていた。たかが5分、されど5分。

・肩が凝る。補正下着に変えてから肩が凝らなくなったと言う声が多い中、逆に肩が凝ったレアパターン。下着がズレるのが嫌で、日常的に動作が固くなっていたことが原因。

・市販のランジェリーをつけることが苦痛。風俗出勤の日などはランジェリーを着けざるをえなかったが、たった1日ランジェリーで過ごしただけでめっちゃスタイルが崩れる印象だった。待機中に補正下着に着替えることもあった。

 

 

 

【補正下着一辺倒】

超主観デメリットが私の神経質エピソードになってしまった。

下着の問題ではなくほぼ私の問題だろう。

 

ちょうどパニック障害などもあって、肌に密着するものが大嫌いだった時期に、頑なに補正下着を着け続けた私も悪い。

健康第一だ。自分の体調を客観的に見て、着けない選択することも必要だったと今は反省している。

 

デメリットとは違うのだが、懸念していることがある。

筋力の低下だ。

補正下着に頼りすぎて筋力が落ちる、または筋力をつける機会を失う可能性を感じている。

 

例えば私は、肋骨の開きがコンプレックスだった。

補正下着を着けていると肋骨の開きは幾分マシになる。が、1日か2日補正下着をつけていなかっただけで、また気になり出す。補正下着を着けるとまたマシになる。

今思えば補正下着に頼りすぎていた。脂肪を動かして固定することに夢中で、自分の筋肉、肋骨を締めるインナーマッスルや体幹を鍛えていなかったのだ。

 

また上の超主観デメリットでも書いたが、日常的に補正下着を着けていたとしても、ランジェリーを着けると実際スタイルは崩れる。気のせいだと思おうにも、メジャーが無慈悲に証明してくれる。

柔らかい脂肪だけでボディメイクをしようとしているからだ。

 

人間の体には水分があり、生活の中の様々な要因がむくみを引き起こす。例えば長時間同じ姿勢でいた時、お酒を飲んだ翌日、衣類の締め付けなどだ。

むくみを放置すると脂肪に変わり、こちらも放っておけばどんどん垂れる。

それらを常に、永遠に、補正下着にどうにかしてもらうなんて、無理だ。

 

それに生きていれば、何度でも補正下着を着けていられない場面に出くわす。

風俗の仕事でもそうだし、他にもヨガスタジオやジムに行った時、水着になる時、ドレスを着る時、妊娠中から産後暫くの間……等々、探せば他にもあるだろう。

その度にスタイルの崩れを感じてひどく焦ったり、一喜一憂するのなら、補正下着だけに頼るのはやめた方がいい。

 

筋トレとマッサージはマストだ。

わざわざジムに行かなくていい。高いお金を出してエステに通わないでもいい。骨の歪みの修正など自分では困難なものは専門家に依頼した方がいいと思うが、基本的には自宅でのセルフケアやメンテナンスで充分だ。

とは言っても、やはり筋トレやマッサージだけでは難しい部分も感じている。

筋トレやマッサージだけでは難しい部分を補正下着で補い、補正下着だけでは足りない部分を筋トレやマッサージで調整する方法はお勧めだ。

偏るのは良くないが、どちらも上手く取り入れることで、健康的で美しいカラダを手に入れることがことができるだろう。

 

 

 

【まとめ】

本記事では補正下着から始まり、筋トレとマッサージの必要性について書いた。

10年以上補正下着を使い続けた私の感想は、「補正下着だけでは理想のスタイルを維持し続けることは難しい」だが、「補正下着(少なくとも自分に合った下着)がなくては、どれだけ筋トレやメッサージをしても限界がある」だ。

 

“自分に合った下着”について、少し書き加える。

たとえ補正下着を取り入れないとしても、きつい下着だけは使わない方がいい。

小さいカップからはみ出た肉は背中に付き、小さいショーツからはみ出た肉は太腿に流れる。締め付けは体をむくませて、むくみはやがて脂肪になる。

個人的にはきつい下着を着けるぐらいなら何も着けない方がマシだ。(着けるけども)

 

そして実は今、補正下着をほとんど使っていない。めんどくさい。

筋トレやマッサージなどのセルフメンテナンスは軽くしているが、体型はまあまあ崩れている。モデルの仕事をしていた時から比べたら、ひどいものである。

でも、体型の崩れに対して昔ほど神経質になることはなく、焦ってもいない。また補正下着を取り入れてボディーメイクを再開したら、ある程度の期間で自分好みの体型にそこそこ戻ることを知っているからだ。

 

筋トレやマッサージ以外にも、ボディメイクの方法はたくさんある。たとえば食事の調整や制限、脂肪燃焼を目的とした有酸素運動などだ。もちろん筋トレやマッサージも、その中身は様々だ。

自分のライフスタイルや体調、お財布事情や、理想とするスタイルに合わせて、好きなやり方を選べばいい。理想のスタイルは人それぞれなので、今回のテーマであった補正下着が必要ない人もいるだろう。

 

ただ、何か一つに偏った時には、要注意だ。

補正下着でも、筋トレでも、食事制限でも、それだけというのは危険だと、今の私は思う。

 

あなたの中になりたいスタイルがあるのなら、ぜひそれを目指して欲しい。

心身の健康を第一に考えた上で、共に努力を重ねようじゃあないか。

 

 

 

では、また。

 

 

 

この記事を書いた人

mari 珍

mari 珍

mari珍
コーチングカウンセリング
風俗技術接客講師
写メ日記コンサル
マッサージ(性感ケア対応)
イラストレーター等。